こんにちは!チエピーこと中川智恵子です。数年前のちょっと古い個人山行記録になりますが、思い出に残る素敵な山行でしたので、書かせていただきます。実はこの時、クライミング仲間に誘われ初めて「沢登り」に挑戦してみたのです。記録を見ると2020年10月24日ですので、かれこれ2年半も経つのですね。
「沢登りは楽しいよ~!」と山仲間でありクライミング仲間で全国の沢を400以上遡行したという「沢キチガイ」の酔いどれさんに騙されて?沢装備一式を購入してしまった私…。不安はあったものの「装備も買ったし、こりゃ~行くしかないかな!」と意を決し参加!時は晩秋の10月下旬、水が冷たく風も強く寒かったですが、紅葉がとっても綺麗♪総勢10名でワイワイガヤガヤ楽しく遡行して参りました。
遡行した沢は、釜石の名峰・五葉山を水源とする桧山川(ひやまがわ)、温暖の沿岸地域ということもあり春の5月下旬より晩秋の11月初旬まで遡行出来るとか…。北国、豪雪地帯・岩手にもかかわらず遡行期間がこれほど長いのも嬉しいですね。日本庭園を思わせるような岩畳が発達した素敵な沢で特に「ナメが美しい渓」です。
沢登りには登山道はなく(決められたルートはなく)滝を登ったり徒渉したり、時には泳いだりしながら水線沿いに山頂にツメ上げる日本古来の登山スタイル。自分の好みで「登るルートを決められる自由奔放さ」と「冒険チック」なところが気に入りました。今年は雪解けが早く、例年より沢シーズンが早まりそうな気配!去年は仕事の都合で参加出来なかったので、今年はぜひ参加したい!と思っています。「沢登りとは何ぞや?」とお思いの方へ…。以下、吉川栄一著の『沢登り(沢登りのガイド本)』より抜粋、紹介します。
【沢屋の定義】山、谷、森、風、雲、水、土、とにかくいろんな要素と人間の目的、そして私たち一人一人の感性がゴチャゴチャになって、ある種の化学反応のようなことを起こす。そこで発生した得たいの知れない気体が「沢登り」なのかもしれない。この反応は、一度として同じ反応ではなく、同じ気体は発生しないのだ。この気体は、まっこと得もいわれぬ芳香を放つこともあるし、屁みたいな時もある。
芳香を放つ遡行は、人間の側の遡行目的と、山や谷、風が握手した時に発生する。この香りに酩酊する遊びが「沢登り」なのである。一度、この芳香を嗅いでしまうと、たいてい中毒になり、アルパインクライミングなどには特効がある就職、結婚、出産といった解毒剤の効果も弱い。症状の重い病的酩酊者は自らを「沢屋」と称す。